Post2014/12/24

『ビジネスをつくる』仕事から『人をつくる』仕事へ 【北海道情報大学 栗山敏 先生】

『ビジネスをつくる』仕事から『人をつくる』仕事へ 【北海道情報大学 栗山敏 先生】

今回、ご紹介するのは北海道情報大学 経営情報学部で准教授を務める『栗山 敏』先生です。
先生は日本IBMに約30年間勤務し、法人顧客に対する担当営業や、コンサルタント、顧客企業の経営層に対するIT関連のセミナー講師などを務めてこられました。
今回は、先生の研究の動機となっている経験や、『自己発見ゼミナール』と銘打つ先生のゼミや講義についての話を伺いました!


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経営者に焦点を当てたプロジェクトの研究

先生の研究について教えてください

私は経営情報学を専門としています。特にその中でも私自身が『顧客担当営業』を務めてきたこともあり、『情報システムの企画構想立案』を主たる研究テーマとしています。いわゆるプロジェクトにおける上流工程の部分が研究の中心です。

プロジェクトにおいて、プロジェクト・マネージャ(プロジェクトの責任者)がプロジェクトをどのように仕切っていくか、という研究は数多くされていますが、プロジェクトを外から経営学の観点で見た研究はあまり行われていません。そこで、私はプロジェクトを取り巻くステークホルダーの中で最も強い権限を有する『経営者』に焦点を当てた研究を行っています。

実際に現場で働いていると、プロジェクトマネージャがどう頑張っても解決できない問題が存在します。例えば、プロジェクトは様々な人が集まってチームで行うのですが、チーム結成の時点でそのプロジェクトを遂行するために必要な能力をもった人材が不足しているケースがあります。しかし、プロジェクト・マネージャの権限で人材の変更はできないので、人事権を持つ経営陣が手を差し伸べることが必要になるのです。

ところが、経営陣がむしろ無関心であるケースが数多く存在します。結果的に開発が長引くことで費用が余分にかかってしまい、予定より利益が大幅に下がってしまうのです。このような失敗を私自身、現場でも見てきたので「どうにかしたい」という思いが私の研究のモチベーションになっています。

【参考:栗山先生の著書『情報システムを成功に導く経営者の支援行動: 失敗する情報システム構築に共通する社長の行動 (http://www.amazon.co.jp/dp/4561266151/)】

『人をつくる』仕事へ

社会人時代の問題意識が先生の研究のモチベーションになっているんですね。先生が特に苦い経験をしたエピソードを教えてもらえますか?

営業時代に、どうしても数字に追われ目先の案件を獲得しなくてはいけない状況に追い込まれたことがありました。その案件を成功に導くことは私の目から見ても厳しいものでしたが、無理とわかっていながらも営業目標の達成のために契約せざるを得なかったことが一番苦しかったです。結果的にプロジェクトは失敗し、大きな損害を生み出し、お客様も自社も誰1人として得をしない案件になってしまいました。罪悪感もそうですし、自分の仕事の意味を何度も自問自答しましたね。誰のためにもならない仕事をしている自分って何なんだろう?と仕事をしている意味がわからなくなってしまいました。なので、このような事態を少しでも減らしたい思いは今も強いです。

教授になろうと思ったのはどうしてですか?

一言で表すと『ビジネスをつくる仕事』から『人をつくる仕事』にシフトしたいと考えたことが大きいです。この『人をつくる』が私のゼミナールでもキーワードになっています。正直に言うと営業やコンサルティングの仕事で、利益を求め、数字に追われることに疲れてしまった側面もあります。また、民間企業でやりたかったことや、身につけたかったスキルを『身につけることができた』という達成感もあったので、新たなステップに移行したくなったのです。

 

《 続きは次のページへ:楽しく、ためになる講義 》

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Data

栗山 敏(くりやま さとし)先生

1982年 早稲田大学法学部 卒業
1982年 日本アイ・ビー・エム株式会社 入社
顧客担当営業、コンサルタント、セミナー講師を歴任
2002年 岩手県立大学大学院 ソフトウェア情報研究科 博士前期課程 修了
2012年 武蔵大学大学院 経済学研究科 博士後期課程 単位習得満期退学
2012年 日本アイ・ビー・エム株式会社 退社
2014年 北海道情報大学 経営情報学部 着任


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