Post2013/07/30

法律のプロとして常に持てる力を発揮できる人になりたい「北海学園大学 淺野高宏先生」

今回は、現役弁護士にも関わらず北海学園大学で労働法についての教鞭をとる淺野高宏先生にお話を伺いました。


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淺野先生は大学で何を教えていらしゃいますか?

大学では労働法を教えていて、アカデミック(学術的)な内容で授業をするのはもちろんのこと、札幌で今実際に起きている事件を授業で取り扱っています。そのことによって「皆ならどうする?」という疑問を投げかけて考えてもらうんです。やはり教科書に乗っている事件や内容も重要だとは思います。でも実際に今問題になっているタイムリーな事件を授業で扱うことで根幹の部分で一体何が問題になっているのかということが考えやすくなってると思うんです。いわば具体から抽象に向かっていくって感じですね。
僕が授業で最も大事にしているのは実際に使えることなんです。だから私の授業を受けている生徒やゼミ生には「私が教えるのは実践労働法だよ」って言うんです。どんな職業に就いたとしても、社会に出ると必ず労働法は使うんです。いざ自分が仕事で困ったときや、周りの人たちが仕事で困ったときに私が教えたことを覚えていてくれれば、「あっ、こんな内容、淺野が言ってたな」って思い出してくれたら嬉しいですね。せっかく授業に出るんだったら、どうせだったら何か残して欲しいなって思いますね。それが身を守るってことになると思いますし。

淺野先生は学外では弁護士としてもご活躍されていますが、何故弁護士になろうと思われたんですか?

まず、法学部に進学しようと考えたのは高校2年生のときでした。ちょうど親しくしていた1つ上の先輩が司法試験を受けて弁護士になるという話を聞いて、漠然と自分も法律の勉強をしてみたいと思ったんです。結構ミーハーですよね(笑)
私が労働法専門の弁護士になろうと思ったのは、司法試験の勉強でお世話になっていた北海道大学の労働法のゼミの影響なんです。私が司法試験に合格したのは大学を卒業して3年目で、その間に友人が受けていた労働法のゼミに毎回参加させていただいていました。正直、ゼミの勉強はすごくハードでしたが、受けているうちに労働法の議論そのものに興味を持って、今までの自分がしていたのは著名な最高裁判決や学説の通説的立場から要領よく簡潔に解答するという至上命題(課せられた問題に対して本質に迫る)だったんです。でも実際の事件というのは「解答がない世界」なんです。そんな世界に不安を覚える反面、新鮮にも感じました。それで私は労働法で人々を救うって言ったら大げさですけど、お手伝いしようと思ったんです。
実際に弁護士になって実務をこなすうちに、依頼人の利益を守ることへの魅力や、人の心を法律だけじゃなくて、自分の言葉で動かせるというところが弁護士になってよかったなって思うところですね。

何故弁護士に傍ら大学の教授になろうと思われたんですか?

これもたまたまなんです。たまたま北海道大学大学院の博士課程に通っている時に、北海学園の先生から「先生として働いてみませんか?」って誘われて、「大学で教えるのも面白そうだな」って思って、大学院を中退して北海学園大学の法学部准教授になったんです。
正直、経済面だけで考えたら弁護士だけで生計を立てたほうがいいのかもしれません。でも私はお金じゃなくて、自分が労働法を教えてもらったように大学生にも労働法を広めていって欲しいなって思ったんです。北海学園大学は大半が道内に残るので、やはり私の出身地である北海道に何かしらの恩返しがしたかったんですよね。

淺野先生はどんな弁護士を目指してらっしゃいますか?

今もまだ模索中です。具体的に誰のようになりたいとかもないですし、どうなりたいというのも特にないんです。でもこうはなりたくないっていうのがあって、「時間が足りなくて手を抜いてるなぁ」って思うのは嫌ですね。依頼人の方も一生に一度あるかないかの裁判を、私を信頼して依頼してくださってるのに、プロの法律家としてそれは失礼だなって思うんです。どうせ頼むならこの人だったら信頼出来るって弁護士に依頼したいと思うんです。だから私も依頼人の方の期待を裏切らないように精一杯頑張りたいなって思います。でもそういう意味では「常に持ってる力をフルに発揮できる人になりたい」ってことですかね。本当に今でも試行錯誤中で、私自身、まだまだ勉強が足りないし、まだまだな部分が多いなって思うんです。でもこれはプロとして当たり前だと思いますし、このままじゃダメだなとも思いますね。

最後に先生が大学生に必要だと思われるものは何でしょうか?

やっぱり大事なのは「好奇心」ですね。正直、これだけあれば十分じゃないかなって思います(笑)
大学に行かされたとか、しょうがないから来てるとかネガティブな感情のままだと何も得るものはないと思うんですよね。他にもどうせ自分はこんな大学レベルだからとかも、成長せずにそこまでのレベルで止まってしまうでしょうし。でもそんな生徒と話してみると問題意識はあるし、話してて伸びしろも感じるんです。でもいい方向に行く人っていうのはだいたいは限界を作らずになんでも挑戦する人なんです。
コンプレックスとかもくだらないと思っていて、とりあえず今ある環境でやれることをやってみればいいじゃんって思います。絶対刺激は得られると思いますしね。なのでまずやれることをやってみる。重要なのは学歴とかそんなもんじゃなくて、個々の努力だと思います。

今回は大学の研究室ではなく、実際に淺野先生がお仕事されている法律事務所にお伺いしてインタビューをさせていただきました。インタビュー中も依頼人と思わしき方がいらしても、「全然大丈夫だから、気になさらないでください」と私のインタビューに対して真剣に答えて頂きました。
インタビュー中は終始ニコやかで、かつ情熱を持って学校で生徒と接することの面白さや、弁護士という仕事のやりがいについてお話いただきました。
裁判というのは人間模様が垣間見える一つのドラマのようなものだと思います。そんなドラマを誰よりも間近で見ている淺野先生だからこそ、授業に臨場感があるのかもしれません。

 

【編集者:北海学園大学 吉田将貴】

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